第6波を乗り越えるために

最終更新日:2022年01月17日

第6波を乗り越えるために

~自宅放置者ゼロプロジェクト~

 

 

 新型コロナウイルス感染症は、オミクロン株への変異により、急激な感染の拡大がみられ、本県も第6波に突入しております。

 オミクロン株は第5波で主流であったデルタ株以上の強い感染力を持つ一方で、海外の知見では重症化しにくいというデータも出ております。しかし、感染力が強いということは、感染者数が第5波の比にならないほど増加するという可能性があり、一定数は重症化することから、入院病床のひっ迫にもつながることとなります。また、軽症の方が医療機関に受診する機会が相当増えることも想定されます。

 本会としては、このような状況下で、地域の医療を支える会員の先生方の医療機関の一層のご協力が不可欠と考えております。

 そこで、以下の4つの項目についてぜひともご協力ただきたくお願い申し上げます。

 

① 多くの郡市区医師会では地域療養の神奈川モデルに参画しております。入院待機の患者さんや自宅療養の患者さんをサポートする医師としてご協力下さい。詳しくは、ご所属の郡市医師会へお問い合わせください。

 

② 症状のある患者さん(発症から9日以内)については、PCR検査・抗原定量検査・抗原定性(唾液検体は除く)検査のいずれでも確定診断が可能です。そのため、抗原定性検査にて速やかに検査を実施することも医療機関内の感染防護の観点では有用となります。医療機関において最善と考える検査を選択し、実施いただくようお願いいたします。

 

③ 陽性の患者さんに対し、保健所のフォローが開始されるまで数日かかることがあり、第5波ではその間に重症化するケースが多く発生いたしました。そのため、検査結果で陽性と判明した後、保健所でのフォローが開始されるまでの期間において、患者さんの容態が悪くなった際に連絡がとれる体制作りなどのサポートをお願いいたします。

 

④ 神奈川県に登録されている発熱診療等医療機関は約1900機関に上りますが、オミクロン株の急拡大となると、ひっ迫する可能性があります。ぜひ、発熱診療等医療機関へのご登録についてご検討をお願いします。

◎ 神奈川県ホームページ:「発熱診療等医療機関の指定について」

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/ms/hybrid_20201001.html

 

 全国的にみると医療従事者への感染により通常の医療がストップする事態が発生している地域もあり、本県でも同様の事態がいつ起こってもおかしくないと考えられます。この難局の中、県民の皆様へ適切な医療を提供するためには、会員の先生方の力の結集が必要であります。神奈川県医師会としてホームページなどで随時必要な情報を提供してまいりますので、なにとぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

令和4年1月14日

神奈川県医師会長 菊岡 正和