糖尿病をお持ちの方たちへ

最終更新日:2020年05月19日

コロナウイルス感染症と糖尿病に関する論文は海外では報告が出始めていますが、まだ少ないため、エビデンスレベルとして紹介することは控え、いずれ確実なことが明らかになってくればお話ししたいと思います。そこで、自身での糖尿病外来でのお話しを紹介させていただきます。

 

<普通の定期的な通院のための病院へはいかない>

<電話、遠隔診療で通院しないで対応してもらう>

<行政主管の特定検診、ガン検診などは新規には受けない>

上記の国の方針などにより、何が臨床現場ではおこっているのでしょうか?

 

患者さんの言葉を聞きましょう。先日の患者さんからのお電話では、

  • 受診しても感染しないことを100%保証するのか?
  • 8月一杯は病院へは怖くて行きたくない、行けないから3カ月以上の薬を処方してもらいたい。
  • 病院には入りたくない、外で待つから、処方箋をもってこい。
  • 電車に乗るのは怖いから、診察には行かない。
  • 発熱しているが、どこも診てくれないので遠隔診療で今すぐ対応してほしい。
  • 在宅勤務になり、外には出ないように会社から言われているので運動は全くしていない。などなどです。

 

また、最も多く、糖尿病患者さんが訴える、不安に思われていることは、

  • 糖尿病があると悪くなり死んでしまうのが怖い。
  • 家から一歩も出たくないし、買い物以外は出ていない。
  • マスクも買えないし、消毒用の商品もなかなか手に入らず、インスリン注射での消毒ができない。

 

私から糖尿病患者さんへお伝えしたいことを以下にお話しいたします。

コロナウイルスにかからないことは、もちろん、大切なことです。もう一つ忘れてはいけないことは、一人ひとりの自分のもっている糖尿病、または、他の合併症への自己管理を以前と変わりなく続けることです。

そのためには、必要な検査と治療、内服、インスリン注射などをきちんと続けてください。病院へ行かなかった、行けなかったから、お薬は飲んでいなかった、インスリン注射は少なく注射していたというのは避けてください。血糖コントロールの良好な患者さんには長期の処方なども可能ですが、HbA1cが8%以上、コントロールが不良な患者さんには定期的な受診が必要です。

 

当院でも発熱、体調不良な患者さんを診察する時間を別に設ける、隔離室への誘導、ドア、窓の開放、ウイルス除去空気洗浄機、椅子、ドアノブを頻回にアルコール消毒をする。さまざまな対策をしています。診察に来ることはハイリスクではありません。3密対策もされています。

コロナウイルス対策のみが優先されている感染症対策が過度に国民に周知され、本来の患者さんのもっている慢性疾患や急病などへの診療が、おろそかになってはいけないはずです。